こんにちは。開運健康プランナーの岩田隼八です。
近年、北京の平均寿命は男性80歳、女性84歳で、東京の平均寿命は男性80歳、女性87歳とそれぞれ比較しても、ほとんど差が無くなってきています。PM2.5や水質汚染、食物汚染など、中国の生活環境は決して恵まれてるとはいえない北京ですが、東京と変わらないレベルにあります。
北京の人々の長生きの秘訣には、中国古来より、飲食や日常の生活習慣など様々なところで深く浸透している養生思想が関係していると言われています。
冷たい水を飲まないことであったり、いつも厚着をしていたり、女性に関して言うとあまり化粧をしないことだったり、グルメで料理にこだわりがあることであったり、足裏マッサージ、鍼灸、気功など民間療法を普段から取り入れていることであったりと、これらはみな、養生思想に基づく生活習慣と健康法です。
◎養生思想について
病気は罹ってから治すのではなく、病気に罹る前に治し、医者に頼らず、自ら自分の身体をコントロールして快適に生きる、という中国の伝統的な医学の考え方があります。それを養生(生命を養うこと)と呼んでいます。
◎日常生活に浸透する養生思想の教え
- 西洋医学の対処治療と異なり、全体のバランスを整えることで治療すること
- 症状が同じでも治療内容は患者の体質によって異なること
- 養生法により病気にならない身体づくりが重視されていること
また、医食同源に基づいた食事を取るのも一般常識となっています。胃腸に負担をかけないように、消化に良いおかゆを日常的に食べています。
中国では、化粧品のように顔や体につけるものは外の化学成分で、体に毒を塗るようものと考えています。厚化粧をするよりも、きちんと養生し、薬膳・保温・マッサージ・鍼灸などを通してデトックスし、体の内から綺麗になることこそ本当の美容だと考えています。
中国は、医者や化学成分に頼るよりも、まず自分で漢方薬や薬膳料理、自己治癒力で健康を維持増進、予防するのです。
・身体が冷えて風邪をひいた時の対処として、風邪のひき始めには、葛根湯を飲み、生姜を入れた足湯につかり体を温めます。高熱でない限りは抗生物質を飲まず、生姜のスープをたくさん飲んで、食事はおかゆや薬膳の鶏ガラスープにします。風邪の治りがけには、咳に効く漢方薬と同時に、肺に優しい白クラゲと梨のスープを飲みます。止まらない咳で炎症が起こった時は、抗生物質を摂取するのではなく、塩を入れた白湯でうがいをして消炎します。
中国では、病院がしっかり整っていないため、一般の人の生きていくための知恵として、薬膳や漢方を日常生活に積極的に取り入れています。
東洋医学は、今、日本で注目されている予防医学です。何にせよ、病気になる前に、まず予防するということが最重要。同じアジア人である中国の養生思想や健康法は、西洋医学と並行して、取り入れていきたいものです。
我々日本人の長生きの秘訣は、中国から伝わった養生思想からなる健康法が影響しているかもしれません。
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